Uni-ya

~うに家~Drop at our house if you happen to come this way.

セールスの極意

北海道に生まれ育った私、車は必須だ。

(そうじゃない人もいますよ、もちろん)

 

車検*の時期が近づいてきて、そろそろ真剣に、車検をとるか、車を買い替えるか考えるときがやってきた。

(*車検とは、自動車検査登録制度のことです。2年毎に受けることが法律で義務付けられています)

 

この時期になると、過去にお世話になったことがある整備工場やカーディーラーからハガキがわんさかやってくる。

そして、電話攻撃も同じくやってくる。

いつも整備や修理をお願いしていたディーラーの担当者さんが店長に昇進されて、かわりの人が担当になったのだけれど、この人が、とても熱心な人なのだ。

そう、最初の頃は思っていた。

「熱心な人だなぁ」と。

しかし、その熱心さが少々行き過ぎてるんじゃないかなぁ、とも思っていた。最初の頃は。

車検は半年先だというのに、週に何度も、電話がかかってくる。

最初のうちは2回に1回は電話にでていたが、めんどうになって無視するようにしたら毎日電話がかかってくるようになった。

げんなりしてきた。

なので、まったく電話に出るのをやめたら、今度は家のポストに名刺が入っていた。

名刺を見たときは驚いた。

家にまで、来たんだ。。。

げんなりを通りこして、薄気味悪くなってきた。

昨日の夜、会社から家に帰ってきて、夕飯をつくってさぁ食べよう、としたとき、

ピンポーーン

と、インターホンが鳴った。

思わず息をひそめた。アイツじゃないか?アイツが名刺を置きにきたんじゃないか?ドアの外にいて、私の気配をうかがってるんじゃないか?

真剣に怖かった。

ほかほかのご飯を見ながら、じっとしていたら、やがてドアの前から人が去ったような、風が動いたような音がして、心底ホッとした。

 

いっぽう、先週のある日、

別のディーラーにふらりと車を見に行ったら、応対してくれた担当者ととても話がはずんだ。

初めて行ったディーラーで、初めて会った営業さんだったが、かなりの時間、話し込んだ。

帰り際、是非、ご検討よろしくお願いします!と熱心に言われたが、その後、彼から連絡は来ない。

 

さて、営業マンとしては、どちらがよりお客さんを獲得できるだろうか?

 

たぶん、後者の方はまったく連絡をしないからダメ、なんだろうと思う。

が、しかし、まるでストーカーのようにしつこい前者は、そもそも会いたいと思えない時点で完全にアウトだと思う。この次というものが無い。

 

 

私は、モノを買うときは、気に入った人から買いたいと思っている。そして、そうするようにしている。

例えば今回のように車なら、どこでも売ってる。どこからでも同じような値段で買える。

なら、気に入った人、気のあう人、マジメな人、車に愛情を持ってる人、仕事に誇りを持ってる人、これからも仲良くしたい人、から買いたい。

 

たぶん、みんな多かれ少なかれ、同じように考えていると思う。

金額がはるものなら、なおさらだよね。

 

 

と、いうことで、私は、営業さんはまず「自分を好きになる」こと、そして自分が売る「商品を好きになる」ことをオススメしたい。

 

「自分を切り売り」するのではなく、「自分を高く買ってもらう」こと。

 

これは、売ろう、売ろう、とする意識は手離して、お客さんと一緒に車を買うことを楽しむということ。気づいたら、あれれ?車(=自分)が売れてた~!が理想。 

 

お客さんにおもねって、お客さんに気に入られる努力を懸命に重ねていると、どんどん重くなってくる。息苦しい空気がお互いの間によどんでくる。

友人関係と同じだと思う。

まず自分が「車を買う」という行為を楽しむこと。自分が楽で楽しいと感じる方法で、軽やかに、お客さんと接してみた方が良いように思う。

買ってもらう、のではなく、友人の買い物にアドバイスする、くらいの感じでいいんじゃないかな?少なくとも私は、そうして欲しい。

 

www.fiat-auto.co.jp

ちなみに私は本当はこの車が欲しいです。誰か買ってください。

 

 

 

楽しい週末になりますように。

 

 

ではッ☆