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Uni-ya

~うに家~Drop at our house if you happen to come this way.

モッタイナイお化け

 

もったいないお化けから電話がきた

 

 

「もしもし」
 
「あ、僕です」
 
「あ、もったいないお化け?久しぶり。最近どう?」
 
「んー、それなんですけどね、もうね、僕本当にもったいないと思って、もう悲しいやら悔しいやらで最近寝られないんです」
 
「でたね、"もったいない"が」
 
「いや、もうホント、なんでかなって、正直理解できないんですけど。どうして皆さん、"ありがとう"が言えないんでしょう?」
 
「え、そうかな?みんな言ってると思うけど?」
 
「いや、いや、言いません。皆さん"すみません"って言うんです。そして断るんですよね」
 
「いや、それは断ってるんじゃなく遠慮でしょ?」
 
「同じですて。僕に言わせたら同じです。他人様から好意を示されたら、"ありがとう"って言ってサッと受ければいいんです。それをなんだか知りませんけど"いえいえそんな"とか"すみません"とか"悪いです"とか。はーーーもったいない」
 
「(笑)なんかグズグズ言うよね」
 
「そう!そうなんです!僕はちゃんと知ってるんですよ。皆さん本当は嬉しいんです。なのにその嬉しい気持ちをちゃんと表さないでグダグダ言うんです。昨日もね一人で飲んでたら隣の席にいたカップルがね、まだ付き合い始めって感じでしたね、その男の方が女の子に"目がかわいい"って言ったんですよ、そしたら女の方が何って言ったと思います?"違うの"ですよ!何が違うんですか?おかしいでしょ」
 
「う~ん、、それは素直じゃないねー」
 
「ないですね。1000%ないですね」
 
「言われて思い出したんだけどさ、車で送りますよ、って言うと、"悪いからいいです"とかって言う人いるよね。あれ言われたらイヤな気持ちになる。なんか相手をバカにするような言い方だよね」
 
「バカにって、そこまで?」
 
「うん。"悪いから"って、つまりは"あなたがしなくてもいい余計な負担をすることになるから"ってことで、でもって、"あなたはそういう負担はしたくないでしょうから"って事だよね」
 
「まぁ、、、そうなりますかね」
 
「そんなのバカにしてるじゃん。こっちから送りますって言ってるのに、そんな負担をさせるわけにはどうのこうの、って、こっちの好意を負担にすりかえちゃってる」
 
「相手のせっかくの好意をムダにしてるわけですね」
 
「そう!そうなのよ。。。。。もったいないお化けが言いたいことと同じだね」
 
「そうなんですよ。僕はね褒められたときの"いえいえそんな"ってのも失礼だと思いますよ」
 
「調子にのってると思われたくなくて、つい言っちゃうよね」
 
「字がきれいですね、声が良いですね、箸使いが上手ですね、褒められたらすかさず"ありがとう"ですよ。褒めてくれてるってことは相手の方がそこに注目してくれたわけでしょ?それを"いえいえ"って相手の言ってること全否定じゃないですか」
 
「確かに」
 
「ありがとう、って言って、嬉しいです、って言って、そっから話題を広げたらいいんですよ。相手の方が褒めてくれた点はですよ、相手の方もそこに価値を置いてるんですよ。字がきれいって言われたら、褒めてくれたその人は字がコンプレックスなのかもしれないし、逆に書道師範とかかもしれない」
 
「あー、言われてみたら、私も話してる相手の歯並び気になる。私がコンプレックスあるから」
 
「でしょう?」
 
「あとは指だねー。きれいな指してる人は褒めるなぁ、私」
 
「褒めたら皆さんありがとうって言いますか?」
 
「んー、、、半々かなぁ?」
 
「"ありがとう"は万能ですよ。言われてイヤな思いになることないですよ」
 
「そうだね、今度から言うようにする」
 
「会話は瞬間の芸術です。後戻りできないですからね、もったいないことはしないでくださいよ」
 
「バーで"お嬢さん一杯おごらせてください"とか言われても、ありがとう、だね」
 
「いや、いや、そんな男いないし、ってかバー行くんですか?」
 
「行かない」
 
「いいですか、"美人ですね"って言われたら、"ありがとう"ですよ」
 
「言われるわけないし」
 
「知ってます。念のため、ですよ。世の中にはマニアがいますからね」
 
「・・・」
 
「えっと、じゃ、そろそろ切りますね」
 
「うん、またね」
 
 
ガチャ
 
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  70歳代に見えないステキ女性Leo
 
一昨年、ハワイ島でホームスティをしました。
70歳代の女性のお宅に約1週間おじゃましました。
子供は全員巣立ち、旦那様に先立たれ失意の日々を送っていたけれど、同じく伴侶を失って失意のなかハワイ島に渡ってきた男性と出会い、半同棲(?)通い婚(?)で暮らすようになり、余分な部屋を独身男性に貸し、それでもまだ余っている部屋を旅人に貸し、不思議な家族を築いている彼女は人生を楽しむ達人でした。
毎朝早くに起きて誰もいない道を一人でウォーキング、毎週一回仲間たちとボーリング、常におしゃれをして小さいけれど自分でビジネスをやり、キッチンではいつも何かしら歌を口ずさみながらゆるゆると料理をして、ときおり疲れたような寂しそうな顔を見せ、ゆったりと自然体で生きているホンモノの大人の女性でした。
 
 
人生は一度きり、とはよく言われる言葉です。
聞き飽きた感があるくらいです。
でも、それでもやっぱり何度も言わずにはいられません。
 
もったいない
 
せっかくこの世に生まれてきたのに
ほんの数十年の命しかないのに
 
今、この瞬間を大切にしないと
ちゃんと伝えないと
 
 
どこか遠い空の上から見てる人に
 
「ッあーーー!もったいない!!!」
 
って叫ばれてしまうような生き方はしたくないなぁ、と思います。
 
 
では~